ロボットや自動化機器の普及を阻んでいた壁が崩れつつある。従来は自動化しにくかった作業も自動化できる技術が開発され、人工知能(AI)を組み込んだシステムなども手が届く価格帯になりつつある。従来は自動化投資をあまりしてこなかった企業にも「今後は自動化が必須」との意識が広がる。3月9日から始まる「2022国際ロボット展(iREX2022)」を前に、自動化の新たなステージを開く最新自動化提案を紹介する。
●雑誌:
定価1,210円(本体1,100円+税10%)
●電子版:
定価935円(本体850円+税10%)
ロボットや自動化機器の普及を阻んでいた壁が崩れつつある。従来は自動化しにくかった作業も自動化できる技術が開発され、人工知能(AI)を組み込んだシステムなども手が届く価格帯になりつつある。従来は自動化投資をあまりしてこなかった企業にも「今後は自動化が必須」との意識が広がる。3月9日から始まる「2022国際ロボット展(iREX2022)」を前に、自動化の新たなステージを開く最新自動化提案を紹介する。
2022年3月号
SPECIAL FEATURE
ロボットのための不自然空間
機械は友達
メーカー各種が相次ぎ新工場
日本工作機械工業会創立70周年特集 ~新たな価値を提供する時代
ジェイテクト、16年かけ事業ブランド統一
FUJIが豊田にショールーム
キャプテンインダストリーズ、「賢い照明」を提案
【ドイツ市場分析】好調な市場に迫る「二重苦」
啓蒙から実践的な支援へ/さがみはらロボット導入支援センター
川崎重工業、神戸市でPCR検査サービスを開始
パレチェンで多品種少量を自動化
南山大学 理工学部 機械システム工学科
教授 中島明 氏
ものに真 まして人 増田照彦
トクピ製作所/HIPRECOシリーズ
一誠萬事 ~横着するな(最終回)
BIG DAISHOWA 会長 北口良一
常に改善の心を 顧客の喜び糧に
告知板
Monthly Data Box
新製品プレビュー
統計マンスリー
FA短信
海外短信
・町工場の製品が渋谷のカフェに
・シチズンが娘の難病と戦う父らを表彰
・ジェイテクトが経産大臣賞を受賞
・DMG森、22年12月期は過去最高の営業利益
・サイレックスが5G生かした「共創の場」
日本工作機械工業会(日工会)が発表する工作機械受注額が15カ月連続で増加を続けるなど、内需、外需ともに堅調に推移する。こうした中、メーカー各社が相次ぎ工場の新設や増設を発表するなど、増産の構えを示す。
高松機械工業は2月7日、新設したあさひ工場のしゅん工式を開いた。投資額は35億円。全生産拠点の中核と位置づけ、今年4月の稼働を目指す。最新鋭の設備で持続可能な開発目標(SDGs)を意識し、人と環境に配慮した工場にする。
シギヤ精機製作所(広島県福山市、鴫谷憲和社長)が本社工場西側に建設した新工場が間もなく完成。今年10月の稼働を予定する。投資額は20億円で、生産能力の2割増強を図る。
DMG森精機傘下のマグネスケール(東京都江東区、藤森徹社長)は神奈川県の伊勢原事業所内に計測用の半導体レーザーの新工場を建設する。需要の増加と高精度化に備え、半導体レーザーの自社開発と内製化に踏み切る。投資額は30億円で、2年後の2024年1月の稼働を目指す。
村田機械(京都市伏見区、村田大介社長)の完全子会社で無線ネットワーク関連の製品を製造するサイレックス・テクノロジー(京都府精華町、三浦暢彦社長)は2月1日、無線通信技術を使って顧客と製品開発や検証に取り組める拠点「THE BASE(ザ・ベース)」を本社3階に開設した(=写真)。
ザ・ベースでは、工場や施設内などに局所的に構築する次世代通信規格「ローカル5G」やWi-Fiの最新規格、最新の産業用長距離無線規格に対応したネットワーク製品の開発を担うエンジニアを支援する。施設内にはローカル5Gを生かして遠隔操作ができるロボットアームなど、無線通信技術を使ったデモシステムを設置する。ローカル5Gは帯域を基地局の運営者がコントロールできるため、従来の無線通信と比べて混信を避けやすいのが特徴だ。
綱嶋和也執行役員は「ザ・ベースを無線通信技術の研究施設ではなく、顧客と新しい製品などを開発する共創の場として生かしたい」と力を込める。
中小製造業が開発した消費者向けの「BtoC製品」を集めたイベント「グッドファクトリーショップ」が1月21日と22日、東京都渋谷区のカフェで開かれた(=写真)。「若者に製造業の魅力を伝えたい」と、日刊工業新聞社(東京都中央区、井水治博社長)が主催した。
イベントには5社が出展。伊福精密(神戸市西区、伊福元彦社長)は付加製造(AM)で作った酒器「Syuki(シュキ)」を展示した。伊福社長は「竹細工を模した細部のデザインは、手に取ってもらって初めて伝わる。若者の街で対面販売できてうれしい」と話した。また、アルミ削り出しの家具「ソリッドハニカムテーブル」などを出展したコアマシナリー(京都府福知山市)の岡本真樹社長は「こんなおしゃれな空間に初めて置いた。無機質なカフェでも、十分見栄えする」と意外な発見を喜んだ。
来場者は「金属を自在に、かっこよく加工できるなんて」などと驚いていた。このイベントは今月9日からの「2022国際ロボット展」の会場でも開催される。