
山善が米国現法の新本社、北米市場に攻勢
山善は、米国現地法人の新本社(=写真)をイリノイ州シカゴに建設し、10月1日に稼働した
。投資額は非公表。鉄骨造りの2階建てで、延べ床面積は約1万2700㎡。
新本社には1200㎡のショールームを設けた。工作機械や射出成形機など20台以上を常設展示し、デモも実施する。延べ床面積5400㎡の物流倉庫も併設した。最新の倉庫管理システムを導入して物流を効率化し、北米地域の物流の中心拠点として機能させる考え。新本社の建設を機に、工作機械や切削工具、精密測定機器などの販売とアフターサービスを拡大し、北米市場に攻勢をかける。
また、自動化提案とエンジニアリング機能もさらに強化する。独自のロボットセルシステムの開発や販売を推進するだけでなく、生産ラインをすぐに使える状態で納品する「ターンキー」の提案にも力を入れる。
新本社は日系企業が集積する地域に立地し、同州のオヘア国際空港から北北西に約20kmの距離に位置する。
ファナックを世界企業へ
カリスマ創業者、稲葉清右衛門氏死去
ファナックの事実上の創業者で、現名誉会長の稲葉清右衛門氏が10月2日、老衰のため死去した。95歳だった。後日お別れの会を開く。
NC装置や産業用ロボットで業績を伸ばし、一代で同社を世界企業へと導いたカリスマ経営者だった。トップダウンでファナックの高収益体質を築き、製造業の自動化を促した。
1946年に現在の東京大学工学部を卒業して富士通信機製造(現・富士通)に入社。日本企業で初めて、工作機械のNC装置開発を主導。72年に富士通ファナック(当時)として分離独立時に専務として移り、75年に社長に就任した。95年に社長を退き、2000年には取締役からも退任した。81年に紫綬褒章、90年には藍綬褒章を受章。84年に制定したニュースダイジェスト社第1回NDマーケティング大賞を受賞した。
台湾や韓国製の工作機械にもファナックのNCが採用され、シェアを広げた。台湾の台北国際工作機械見本市(TIMTOS)では視察した小間で、NC画面にサインを求められ、快く応じる姿も見られた。(関連ページA-78、79)
切削工具専門のECサイト「さくさく」開設
切削工具のインターネット販売と情報提供サービスを手掛けるさくさく(大阪市中央区、澤口典宏社長)は10月1日、切削工具に特化した電子商取引(EC)サイト「さくさく」を開設した(=写真)。汎用の切削工具をウェブ上で低価格で販売し、利便性やコストメリットを提供する。
さくさくの最大の特徴は、切削工具だけを取り扱う専門サイトであること。旋削加工用のインサートをはじめ、ドリルやエンドミルなど約1200種類を開設時点でそろえ、今年中に約2000種類までアイテム数を拡充する。30万個の在庫数を確保しており、午後6時までの注文なら当日のうちに出荷する。また、サイト内には製品の使用例を動画で紹介したり、切削工具の使い方や選び方を学べる豆知識のページを設けたりして、加工現場の困り事を解決するコンテンツも用意した。
同社は27年3月期までに10億円の売り上げを目指す。将来は米国や中国、東南アジアなど海外顧客への販売も視野に、サイトの運営に取り組む構えだ。
山善が米国現法の新本社、北米市場に攻勢
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ファナックを世界企業へ
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