受賞者インタビュー

北川祐治

第36回マーケティング大賞

北川鉄工所
会長兼社長

北川祐治


顧客第一主義を徹底する

 2001年に社長に就任するとすぐに新しい企業ビジョンを策定した。中核となる考えは、顧客第一主義、素直な心と勇気、社員満足、イノベーションの4つだ。特に「お客様の喜びを我々の喜びとする」との顧客第一主義が筆頭に来るあたりがいかにも同社らしい。
旋盤向け標準チャックのトップブランドを築くに至った経緯を尋ねると「技術開発も大事ですが、より重要なのは安定品質と安定供給。工作機械は需要変動が激しいので注文が急増や急減したときにどうするかを考えておかねばなりません」と北川祐治会長兼社長(以下、会長)は言う。「各地の拠点から素早くアフターサービスに駆け付けられるかも大事。結局はいろんな要素の組み合わせです」。
北川会長にとって一つの転機だったのは1991年に自ら立ち上げた立体駐車場事業だ。「全社から100人も集めて初年度売上高で20億円を見込んだのですが、一年かけても結局1基しか売れなくて、売上高は3600万円でした。毎月営業会議をやっても獲得件数ゼロがずっと続きましてね。世の中って厳しいなと痛感しました」と笑う。そんな状況下、あることに気付かされる。「自分たちが『これがいい』と思い込んでいた商品が実はニーズに全く合っていませんでした。独りよがりの商品を一生懸命売ろうとしていたんです」。
熱心に営業を続けるうちに、「子供が登れない形の手すりにしてほしい」「周辺で渋滞が起きない構造にしてもらいたい」と教えてくれる顧客が増え始めた。それらの声を反映して商品構成を根本的に見直したところ事業は順調に成長した。
金属素形材、産業機械、工作機器の3事業を柱として安定経営を進める一方、常にさまざまな新規事業にも挑戦する。「成長を求めないと結果的には後退します。世の中はどんどん変わりますから、いつの時代でも社会に求められる会社でなければなりません」と北川会長は言う。

(本誌編集長 八角 秀)

北川鉄工所
1918年創業。金属素形材、産業機械、工作機器の3事業を中核としてさまざまな事業を展開している。資本金86億4000万円。売上高603億3900万円(2019年3月期)。東証一部上場。連結従業員数2754人(19年3月現在)。

NDマーケティング大賞贈呈式の様子

過去の受賞者

  • 月刊生産財マーケティング
  • 最新書籍
  • MECT2019 メカトロテックジャパン
  • ROBOT TECHNOLOGY JAPAN
  • robot digest
  • SEISANZAI Japan
  • 資料編
  • FA業界新年賀詞交歓会
  • NDマーケティング大賞
  • 定期購読
pagetop