
三菱重工工作機械を買収、日本電産
シンポに組み込み工機事業を柱に
日本電産は2021年2月5日、三菱重工工作機械(滋賀県栗東市、若林謙一社長)を買収したと発表した。買収額は公表せず。三菱重工業グループが保有する株式の全持
ち分と、海外子会社9社の工作機械事業の譲渡を受ける。今年5月の買収完了を目指す。
三菱重工工作機械は1936年、広島での旋盤生産から工作機械事業を開始。日本の工作機械の技術革新をリードした。現在は、歯車加工機や大型門形加工機、金属3Dプリンター、精密工具の4事業が柱。歯車加工機は内歯外歯を問わない加工技術が強み。
資本金は30億円で、2020年3月期の売上高は403億円、21年3月期は231億円を見込む。従業員数は昨年4月時点で1400人。
17年にはジェイテクトとの提携協議を開始したものの、翌年打ち切りを発表。ジェイテクト以外の会社との提携も模索した。
日本電産は、傘下の日本電産シンポで減速機やプレス機の製造、販売事業を持つ。三菱重工工作機械を日本電産シンポに組み込み、工作機械事業を第3の柱とする。三菱重工の名前は消える見込み。
シチズンが「良き市民」を表彰
シチズン時計は1月28日、「2020年度シチズン・オブ・ザ・イヤー」の受賞者を発表した。新型コロナウイルス禍の影響で恒例の表彰式を開催できず、特設サイト上で世間に感動を与えた「良き市民」の活動を表彰した(=写真)。
今年度は3組の計6人が受賞した。障害のある学童向けの保育施設を1978年から運営する村岡真治さん、難民支援のためにインターネット上で寄付を募った小学生の鈴木聡真さんら4人、コロナ禍で観光バスを通勤客向けのバスとして使い半年間無料で運行した山本宏昭さんが賞に輝いた。山本さんは「無料バスは地域を支えるために当然のことを実施しただけ。評価されてうれしい」と喜んだ。
シチズン時計の佐藤敏彦社長は「世の中に閉塞感が漂うが、優しさにあふれた活動に感動し、希望を感じた」と受賞者をたたえた。
同賞は、社名に「CITIZEN(市民)」を掲げる同社が90年に創設。昨年の日刊紙の記事から候補21組を選出し、選考委員会(山根基世委員長)が最終決定した。
東京ロボティクス、ビジョンセンサーに参入

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ベンチャー企業の東京ロボティクス(東京都新宿区、坂本義弘社長)は1月15日、ロボット用ビジョンセンサー市場への参入を発表した。
第一弾として、3次元(D)カメラ「Torobo Eye(トロボアイ)SL40」を発売する。しま模様など決まったパターンの光を照射し、そのゆがみを検出して物体の形状や奥行きを計測する方式の製品だ。ロボットの手首に取り付け、箱に乱雑に入れた物を取り出すばら積みピッキングや、外観検査などに利用できる。
一般的な高精度3Dカメラは高価だ。非常に安価な製品もあるが性能が低く、現場では使えないことも多い。システムインテグレーター(SIer、エスアイアー)などから「十分な性能があり、そこそこの価格のものがあれば」との声があり、ビジョンセンサー事業に乗り出した。
同社はこれまで研究室向けのロボットアームを開発してきたが、ビジョンセンサーは製造現場にも提案する。「顧客からの要望に応じて、今後他の計測方式や、据え置き型の製品なども検討したい」と坂本社長(=写真)は話す。
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