ニュースダイジェスト社 | 10年7月号時流を読む

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期待、不安…、備え大丈夫か
人民元切り上げへ

編集長:堀井孝洋

2010年7月号時流を読む.jpg 中国が、人民元相場の切り上げ再開を視野に入れた談話を発表した。4月以降は、切り上げはただの<噂>では無くなっていた。「景気は過熱気味で、不動産バブルを抑えるため切り上げは必要だった。切り上げ要求が高まる米国への配慮もある」(銀行系シンクタンク)。世界経済の牽引役、日本の工作機械産業にとっても大きな市場である中国の通貨政策は、様々な影響を及ぼす。

バイイング・パワー
 中国は、1994年から続いた対ドル固定相場を2005年7月、約2%切り上げた。その上、変動相場に移行する通貨制度改革を実施。変動相場とは言っても中国人民銀行が基準値を決め、そこから上下に0.3%(07年5月に同0.5%に拡大)しか変動を認めない管理型相場だ。
 相場を固定するため、人民銀行は「為替介入」を行う。人民元は結局、市場原理ではなく中国当局の思いのままのレートがつけられているのが実情で、金融危機が表面化した08年6月からは1ドル=6・82元付近で張り付いたまま。
 人民元が切り上げられると、どうなるのか。一般的にはまず、中国のバイイング・パワー(購買力)が向上する。中国向け輸出は拡大し、中国企業による日本企業のM&A(合併・買収)が加速、中国勢との資源獲得競争が激化する。一方、輸出力は低下し、日本企業が中国で生産する製品の海外輸出力も低下するため、日本企業の東南アジアなどへの海外生産拠点分散も進む。中国からの輸入品は値上がりし、デフレ圧力は軽減する。


一穴が開くと
 人民元切り上げの実施時期はわからないが、7月半ばには今年4~6月期のGDPなど主要な経済指標が出そろい、有力。切り上げは穏やかなペースで進められそう。1年間でドルに対して3%切り上げられても、日本の……

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